仮説思考~第1章 まず、仮説ありき~
- 作者: 内田和成
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2006/03/31
- メディア: 単行本
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▼序章はこちらです。
第1章 まず、仮説ありき
1. なぜ仮説思考が必要なのか
問題解決のスピードが格段に速くなる
仮説思考とは、物事を答えから考えることだ。
スタート地点は人によりけりだが、ある課題に対するゴールは人によらず同じです。ゴールを決めましょう。時間は限られているので効率良くゴールへ足を進めましょう。時間切れでゴールに到達出来なければ最悪です。
仕事の進め方で大事なことは答えから発想することだ。課題を分析して答えを出すのではなく、まず答えを出し、それを分析して証明するのである。
ゴールが決まれば、プロセス(ゴールへの道のり)が正しいか分析しましょう。間違っていればプロセスを修正すれば良いだけです。ゴールを変える必要はないからです。
ゴールが決まっていないままプロセスを検証してしまうと、プロセスが間違っていた場合0ベースからのスタートになる可能性があります。不安でしょうがないですね。
見ただけで答えがわかってしまう
相棒の右京さんみたいですね。仮説思考力を高めて右京さんを目指しましょう!
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現場からの刺激と経験を組み合わせる
踊る大捜査線の青島刑事みたいですね。どんなに仮説思考力を高めても最後の決め手になるのはやはり現場を見ることなのでしょう。
事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きているんだ!
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2. 先見力と決断力を支える
先行き不透明な中で必要とされるもの
ビジネスパーソンにとって大切な能力は、先見性、決断力、実行力の三つである。
今わかっている情報からニーズはあるのか、マーケットは成長するのかなど先を見通す力が先見性です。情報感度と経験を磨かなければいけませんね。
意思決定する力、つまり選択肢からやらないこと・やることを決める力が決断力です。物事を決定する人には責任(義務)が伴うので勇気がいりますよね。勇気はどうやって高めたら良いのでしょう?日々の小さな意思決定の積み重ねですかね。
そして、先見性、決断力、実行力の三つの能力のうち、先見性と決断力の二つは、仮説思考と密接な関係がある。
今わかっている限られた情報から、ゴールへの大きな枠組みを捉え手数を絞る。つまり、先見性と決断力は仮説思考と関係が深いのですね。
オフト・マジックは仮説思考から生まれた
先見性に優れたリーダーとして思い出すのは、一九九三年に行われたサッカー・ワールドカップ・アメリカ大会アジア予選で、監督として日本代表チームを率いたハンス・オフトだ。彼の采配は「オフト・マジック」と呼ばれた。
ゲーム開始前にゲーム展開や結果を予想し、的中させるなんてまさにマジックですね。仮説思考はサッカー界でも通用するのですね。
天才棋士・羽生は一瞬で打ち手を絞り込む
羽生の気風はオールラウンドで幅広い戦法を使いこなし、終盤に繰り出す妙手は「羽生マジック」と呼ばれる。奇しくもオフトと同様、「マジック」の使い手ということになるが、こちらも妙手の秘密について著書『決断力』(角川書店)で言及している。
世代なのでわかります。羽生さんに憧れて将棋を始めました。仮説思考は将棋界でも通用するのですね。仮説思考は万能ですね。
- 作者: 羽生善治
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3. 情報は集めるよりも捨てるのが大事
情報が多すぎると意思決定は遅くなる
ビジネスパーソンが仮説思考を身につけ、使いこなせるようになると、日常の仕事を行なう上で、大きく三つのメリットがある。ひとつ目は、情報洪水に溺れなくなること。二つ目は、問題解決に役立つこと。そして三つ目は、大局観をもって仕事ができることだ。
物事を進めていく上で意思決定が大切である。不要な情報、選択肢を増やす情報を集めないようにしましょう。必要な情報、選択肢を絞り込む情報を集めましょう。
情報コレクターではアクションにつながらない
またスピード感のある意思決定が求められる現代において、正確性を追求するあまり情報収集に時間をかけ過ぎて、実際にアクションに移せないと最悪です。
網羅思考は非効率
しかし、実際のところ、考え得るさまざまな局面から調査・分析を行い、その結果をベースに結論を組み立てる人が多い。これを網羅思考と呼ぶ。
私は先天的にこのタイプです。網羅思考から仮説思考へシフトするのは苦難の道のりですが頑張ります。
実行案志向のアプローチで前に進もう
課題を100%解決できなくても良いのです。重点課題を絞り10%でも良いので解決しましょう。解決してから次の課題に取り組めば良いのです。課題に取り組んでいる間にも環境は変化し課題も変わっているかもしれません。
4. 大きなストーリーが描けるようになる
実験する前に論文を書く
仮説思考を論文・修士論文を書く前に教えてほしかったですね。泣
わずかな情報から全体像を考える
仮説思考を使えば、手元にあるわずかな情報だけで、最初にストーリーの全体構成をつくることができる。
問題を大きなものから小さなものへと因数分解していきましょう。足りない情報は必要最低限集めれば良いですし、足りない証拠は必要最低限検証すれば良いです。仮説思考は、問題を解決するまでに無駄な情報収集や検証がなくなり、非常に効率的です。
間違った仮説でも効用がある
たとえば全体で一〇〇の課題があるときに、たとえ二つ、三つの仮説が間違っていたとしても、四つめに正解にたどり着けば、最初から一〇〇を網羅的に見るよりははるかに速い。
間違いを恐れず、仮説思考を使いましょう。
仮説をひとりで抱え込むのは禁物
一方で、あなた自身はまだスタッフであるとしよう。これは大変ラッキーである。というのも自分が立てた仮説を最初から最後まで自分で検証しなくてもすむからだ。最初に立てた仮説をまず身近な人で試してみればよい。
仮説は一人で抱え込まずに他人に相談してみましょう。助言を受けられるかもしれません。試行錯誤を繰り返す内に仮説の精度は高まります。
分析力よりも仮説思考力が大事
問題を解決するための意思決定はスピードが命です。情報洪水に溺れる前に、大きな問題像を構築し分析にあたりましょう。
三カ月のプロジェクトの答えを二週間で出す
仮説思考を実践すれば、情報の洪水に溺れることなく、全体観をもって、迅速かつ効果的に問題解決を図ることができる。
三カ月のプロジェクトの答えを二週間で出せるように早くなりたいですね。プロジェクトもスムーズに進みますし、成果物の品質も高まるのでWin Winです。炎上プロジェクトは仮説思考が使えていないのでしょう。
幹の話があれば仕事もスムーズに進む
それより、最初から「全部門が一丸となってキャッシュフローを改善しよう」という幹のストーリーがあれば、みんなで同じ目標に向かってアクションを起こすという意味で全社のベクトルを合わせやすい。
部門ごとに目標を設定すると進捗や成果を比較することが難しいです。シンプルに迅速に一つずつ課題を解決していきましょう。一気にあれもこれも解決しようと欲張らず。
▼記事の続きは以下へ。
参考
- 作者: 内田和成
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- 発売日: 2006/03/31
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